前略、母へ。42歳でやっと父になりました。

42歳で父デビューの日々を語る

前略、母へ。元気にしてますか?

僕は元気です。

あなたが天国へ旅立った日、僕は後悔の涙と「あんたはバカだ」というやるせない憤りで胸が張り裂けそうでした。

 

あ、伝え遅れましたが、僕は42歳で父になりました。

あなたに会わせたかったけど、あなたの人生の終わりに間に合わず、あなたが亡くなってから17日後に生まれました。

 

たぶん、現世と天国を繋ぐ階段でバトンタッチしたんでしょうね。親族や周りは都合よく母かま亡くなった悲しみを少しでも消すために「生まれ変わりだ~」なんて言ってましたが、ぼくは違うと思ってます。が、しかし、あなたが亡くなってから、この子が生まれるまでの17日間、あなたなら天国へと続く階段でこの子に色々と大切な事を教えてくれたんだろうし、一緒に遊んでくれたんだろうと信じています。

 

なんで、そう思うかって?

それは今から話す中で説明しますね。

 

でもね、お母さん、まずは聞いて欲しいんだ、ぼくがどのように考えどのように父になったのかを、、、

 

だって、ぼくとお母さんはまったく気が合わず、、、仲が悪かったわけではないけど、ぼくはお母さんを避けてたし、お母さんも僕に気を遣ってたでしょ?だから、この10年、いやもっとかな、、、ぼくはあなたと本気で話したことなんかなかったから、、

 

亡くなって2年、、ぼくがお母さんにこうして手紙を書いてるのは、、実は2人目の父になって、色々あなたに話したいと思ったからなんだ。やっ、とあなたが僕をここまで育てるまでに大変な想いをしてきたことや、ぼくが幼少期のことを色々思い出したから。少し遅いかもしれないけど、それでも聞いて欲しいんだ。

 

じゃあ、いいですか?